2010/12/22

ラファエロの聖母子像


パサデナ市にあるノートン・サイモン美術館では、ラファエロの作品の企画展が開催されています。

ラファエロ・サンティは、レオナルド・ダ・ヴィンチやミケランジェロと並ぶイタリアルネサンスの三大巨匠の一人です。
バチカンの宮廷画家として活躍し、「アテネの学堂」のフレスコ画がとっても有名です。
37歳という若さで世を去りますが、その短い生涯の間に沢山の聖母子像も残しています。
‘The Small Cowper Madonna’
カウパーの小聖母子
Raffaello Sanzio
 
‘Madonna and Child with Book’
Raffaello Sanzio
 宗教美術においては、聖母子像などを描くには、決まりごとがあって、画家はそれに従って描かなくてはならないそうです。

たとえば、聖人、聖母、天使の頭上には、光の円(後光)が描かれています。
聖母マリアは、赤の上衣に青のマントをはおった姿で描かれます。
ちなみに、赤は「聖愛」を、青は「真実」を表しています。



‘Madonna and Child with
Saints Jerome and Francis’

Francesco Raibolini
 そして、聖ヨハネは、十字架の付いた杖を持った姿で描かれます。
これは、聖ヨハネが羊飼いの姿をしてキリストの到来を予言したことから来ています。

ちょっと覚えておくと、登場人物の関係も解って、絵の鑑賞がもっと楽めますね。